ピアノに飽きた。
毎日同じ曲。
同じところを間違える。
また最初から。
先生から言われたところを練習する。
ハノン。
教本。
課題曲。
最初は弾けるようになるのが楽しかったのに、
最近はピアノの前に座ること自体が面倒になってきた。
そんな状態になると、
「自分って飽きっぽいのかな」
「ピアノに向いてないのかな」
「もう辞めた方がいいのかな」
と考えることもあると思います。
でも私は、
ピアノに飽きたと思ったとき、
すぐに「ピアノそのものに飽きた」と決めなくてもいいと思っています。
なぜなら、
「ピアノに飽きた」には、かなり違う3つの状態がある
からです。
今弾いている曲に飽きた。
いつもの練習に飽きた。
そして、
ピアノそのものに飽きた。
この3つは、
同じではありません。
他の曲なら弾きたいのであれば、
ピアノに飽きたわけではないかもしれない。
好きな曲なら弾きたいのであれば、
練習方法が嫌になっているだけかもしれない。
逆に、
好きな曲も弾きたくない。
自由に弾いていいと言われても触りたくない。
別に上手くなりたいとも思わない。
そこまで来ているなら、
本当にピアノとの関係が変わっている可能性もあります。
だからまず、
「どうやったらモチベーションが戻る?」
ではなく、
私は何に飽きたんだろう。
ここから考えてみたいです。
ピアノに飽きること自体は、そんなに変なことではないと思う
好きな曲でも、
何十回。
何百回。
同じところを弾いていたら、
飽きることはあると思います。
最初にその曲を聴いたときは、
「この曲を弾きたい」
と思った。
楽譜を買った。
最初の数小節が弾けた。
嬉しい。
少しずつ進む。
でも、
ある程度まで行くと、
今度は「弾けない場所を直す時間」が増えてきます。
最初の新鮮さがなくなる。
曲を知りすぎる。
毎日同じところ。
さらに発表会やレッスンがあると、
自分が弾きたいからではなく、
完成させなければならないから弾く時間も増える。
だったら、
好きだった曲に飽きることがあっても、
そんなに不思議ではありません。
むしろ、
私は、
飽きたという感覚だけで「ピアノが嫌いになった」と決めない方がいい
と思っています。
まずは、
何に飽きたのかを分けてみます。
「ピアノに飽きた」は3つに分けて考える
1.今弾いている曲に飽きた
これが一番分かりやすいです。
同じ曲をずっと弾いている。
もう聴きたくない。
最初の数小節を弾いただけで、
「またこれか」
となる。
でも、
別の曲を見ると、
ちょっと弾いてみたい。
YouTubeで新しい曲を聴くと、
弾きたいと思う。
だったら、
私は、
ピアノに飽きたわけではないと思います。
その曲に飽きただけ。
だったら、
曲を変えればいい。
少なくとも趣味なら、
一曲を完璧に仕上げてから次へ進まなければならない決まりはありません。
2.練習のやり方に飽きた
毎日同じ。
最初にハノン。
次に教本。
次に課題曲。
間違えたところを何回も。
また明日。
それを繰り返している。
好きな曲を弾く時間がない。
自由に弾く時間もない。
この場合も、
ピアノそのものに飽きたとは限りません。
「練習」という形に飽きている
可能性があります。
だったら、
練習の仕方を変えてもいい。
3.ピアノそのものに飽きた
他の曲も別に弾きたくない。
好きだった曲も触りたくない。
練習を自由にしていいと言われてもやりたくない。
レッスンがなくなっても、
自分から弾く気はない。
最近は別のことの方が面白い。
これは、
曲や練習方法の問題ではなく、
本当にピアノへの興味が薄れている可能性があります。
そして、
私はこれも、
別に悪いことだとは思っていません。
人の興味は変わります。
昔好きだったものを、
一生好きでいなければならないわけではありません。
他の曲なら弾きたいなら、まだピアノには飽きていない
判断方法として、
私はこれがかなり分かりやすいと思います。
今の課題曲は嫌。
でも、
好きな映画の曲なら弾きたい。
昔弾いた曲なら触りたい。
簡単な曲なら弾きたい。
耳コピなら面白そう。
そう思うのであれば、
まだピアノを弾きたい気持ちは残っています。
だったら、
今の一曲に、
ピアノ全部を巻き込まなくてもいい。
「この曲に飽きた」
と、
「ピアノに飽きた」
は別です。
飽きた曲は途中でやめてもいい?
趣味で弾いているなら、
私は別の曲へ行ってもいいと思います。
途中までしか弾けない。
完成していない。
それでもいい。
少し離れて、
何か月か後にまた弾きたくなることもあります。
ただ、
状況によっては少し違います。
趣味で自由に弾いている曲
別の曲へ行っていいと思います。
ピアノを楽しむために弾いているのに、
その一曲のせいでピアノ自体を触らなくなる方がもったいない。
技術練習のために先生から出された曲
何を身につけるための曲なのか、
一度先生に聞いてみてもいいと思います。
全部完成させなくても、
目的の部分ができれば次へ進める場合もあるかもしれません。
逆に、
今必要な技術だから続けた方がいい場合もあります。
自分だけで、
「絶対完成させなきゃ」
と決めなくてもいいと思います。
発表会・コンクールなどで弾く曲
これは、
簡単に曲を変えられないことがあります。
その場合は、
曲を変えるのではなく、
練習の角度を変える
方がいいと思います。
ずっと一曲だけが嫌なら「3曲ローテーション」でもいい
一曲だけを毎日30分。
私は、
飽きる人がいて当然だと思います。
だったら、
最初から一曲だけにしない。
例えば、
A:今仕上げたい曲
発表会。
レッスン。
今一番弾けるようになりたい曲。
B:すでにある程度弾ける好きな曲
弾いていて気持ちいい曲。
失敗ばかりしない曲。
C:新しく触ってみたい曲
初見。
耳コピ。
気になっている曲。
この3つを使います。
例えば、
本命曲を10分。
好きな曲を5分。
新しい曲を5分。
これでもいい。
その日によって順番を変えてもいい。
本命曲しか弾いてはいけない。
となるより、
ピアノの前に座ること自体が嫌にならない形
を探す方が私はいいと思います。
基礎練習に飽きたなら、基礎だけを切り離さなくてもいい
ハノン。
スケール。
指の練習。
もちろん、
上達するうえで役立つ練習はあります。
でも、
それが嫌すぎて、
ピアノそのものを触らなくなっている。
だったら、
少し考えてもいいと思います。
今弾きたい曲の中で、
難しい部分を練習する。
その曲に必要な指使いをやる。
左手だけやる。
ゆっくり弾く。
つまり、
曲を弾きながら必要な技術を練習する
というやり方もあります。
基礎練習が好きなら、
やればいい。
でも、
基礎練習が嫌いなのに、
「ピアノをやるなら絶対これを毎日」
となっているなら、
そこを変えてもいいと思います。
発表会の曲に飽きたら、曲ではなく見方を変える
発表会の曲は、
簡単に変えられないことがあります。
本番の日も決まっている。
だから、
「飽きたから別の曲」
では済まない。
これは結構しんどいと思います。
そんなときは、
同じ曲でも、
毎回同じ練習をしない。
例えば、
テンポをかなり落として弾く。
片手だけ弾く。
録音して聴く。
楽譜を見ずに構成を思い出す。
他のピアニストの演奏を聴く。
音の強さだけ意識する。
ペダルだけ意識する。
フレーズの終わり方だけ見る。
一日その曲から離れて、
別の曲を弾く。
同じ曲でも、
見る場所を変える。
私は、
曲を変えられないなら、練習の角度を変える
くらいでいいと思います。
上達しなくて嫌になったのを「飽きた」と言っていることもある
ここもあります。
最初は楽しかった。
でも、
ある場所から全然進まない。
弾けない。
間違える。
またやる。
また間違える。
そのうち、
「もう飽きた」
と思う。
でも、
本当は飽きたのではなく、
できない時間が長すぎて嫌になった
のかもしれません。
これは、
飽きというより、
挫折に近い。
その場合は、
新しい曲へ行くだけでは、
また同じところで止まる可能性もあります。
難易度を下げる。
一部分だけやる。
先生に聞く。
簡単なアレンジにする。
一回もっと簡単な曲を弾く。
そういう方が合うことがあります。

先生から言われた曲だけが嫌なら、ピアノではなくレッスンに飽きている可能性もある
ピアノは好き。
でも、
レッスンは嫌。
先生が決めた曲は弾きたくない。
教本も嫌。
宿題も嫌。
この場合、
ピアノを辞めるかどうかと、
今のレッスンを続けるかどうかは分けてもいいと思います。
自分の弾きたい曲を先生に相談する。
課題を減らせないか聞く。
先生を変える。
少し休会する。
独学で弾いてみる。
選択肢はあります。
今の先生・今の教材・今の練習方法が合わないことと、ピアノそのものが合わないことは別です。
「毎日練習しなきゃ」で飽きているなら、一回毎日をやめてもいい
昨日もピアノ。
今日もピアノ。
明日もピアノ。
毎日30分。
やらなかった日は罪悪感。
こうなると、
趣味なのに、
仕事みたいになることがあります。
もちろん、
毎日練習したい人はやればいい。
上達を目指して、
毎日やること自体も悪くありません。
でも、
毎日というルールのせいで、
ピアノそのものが嫌になっているなら、
一回外してもいいと思います。
二日休む。
週に何回かにする。
弾きたい日に長く弾く。
また弾きたくなったら戻る。
私は、
毎日続けることより、また弾きたいと思えることの方が趣味では大事
だと思っています。
子どもが「ピアノ飽きた」と言ったときも、何に飽きたのかを見る
子どもが、
「もうピアノ飽きた」
と言う。
親としては、
せっかく習わせた。
ピアノも買った。
ここまで続けた。
もう少し頑張ってほしい。
と思うこともあると思います。
でも、
私は、
まず「何に飽きたのか」を見てもいいと思います。
今の曲だけ嫌なのか。
教本が嫌なのか。
毎日の練習を言われるのが嫌なのか。
先生と合わないのか。
他の習い事の方が面白いのか。
ピアノそのものをもうやりたくないのか。
ここはかなり違います。
「飽きたと言ったから即やめる」
でも、
「一度始めたから絶対続ける」
でもなく、
何が嫌なのかを聞く。
例えば、
「好きな曲なら弾きたい?」
「先生の宿題がなかったら弾く?」
「一か月休んだらまたやりたい?」
そんな聞き方でもいいと思います。
もし他の曲なら弾きたいのであれば、
ピアノそのものを辞めたいわけではないかもしれません。
一度ピアノを休むのもありだと思う
飽きた。
だから、
モチベーションを上げなきゃ。
私は、
毎回そうしなくてもいいと思っています。
一週間。
一か月。
一度ピアノから離れる。
その間、
何もしない。
他のことをする。
それでもいい。
離れてみると、
また弾きたくなる人もいます。
逆に、
離れてみたら、
全然ピアノのことを考えなかった。
それもあります。
どちらでもいい。
休むことは、「絶対戻ってくるため」にするものでもない
と思っています。
少し離れてみて、
自分の気持ちを見る。
それで、
また弾きたいなら戻る。
別に戻りたいと思わないなら、
その気持ちも見てみる。
ピアノを再開したくなったら、また弾けばいい
一回やめた。
何年か触らなかった。
でも、
急にまた弾きたくなった。
だったら、
私はまた弾けばいいと思います。
一度飽きたから、
もうピアノを好きになってはいけないわけではありません。
昔弾けた曲。
簡単な曲。
好きな曲。
そこからでいい。
昔と同じ先生。
同じ教本。
同じ練習方法。
そこへ戻る必要もありません。
前に飽きた理由が分かっているなら、
今度は違うやり方にすればいい。
一度離れたからこそ、
「私はこういうピアノのやり方が嫌なんだ」
と分かっていることもあります。
「ピアノに飽きた」のか、「ピアノをやらなきゃに疲れた」のか
私は、
ここも大事だと思っています。
ピアノを弾きたい。
これは、
したい。
でも、
ピアノを練習しなきゃ。
先生に怒られないようにしなきゃ。
せっかく買ったから弾かなきゃ。
ここまで続けたからやめちゃダメ。
親に習わせてもらったから続けなきゃ。
これは、
しなければならない。
になっています。
もし、
「しなきゃ」を全部外したらどうでしょう。
誰にも怒られない。
上手くならなくてもいい。
発表会にも出なくていい。
毎日練習しなくていい。
誰にも聴かせなくていい。
その状態でも、
ピアノを弾きたいですか。
弾きたい。
だったら、
やればいいと思います。
今のやり方を変えればいい。
でも、
全部外したら、
別に弾きたいとは思わない。
だったら、
そこまで来て初めて、
ピアノそのものに飽きた可能性を考えてもいいと思います。
もうピアノを楽しみ直さなくてもいい
「ピアノに飽きた」
と検索すると、
どうすればまた楽しめるか。
どうすればモチベーションが戻るか。
という話が多くなります。
もちろん、
まだピアノを弾きたい人には、
それでいいと思います。
でも私は、
一つだけ違うことも考えます。
そもそも、もう一度ピアノを好きになる必要はあるのだろうか。
他にやりたいことができた。
昔ほど興味がない。
ピアノを弾いていた時間を別のことに使いたい。
そう思っているなら、
無理に昔の気持ちを取り戻さなくてもいいと思います。
人は変わります。
好きなものも変わります。
昔好きだったからといって、
今も好きでいなければならないわけではありません。
それでもまだ弾きたいなら、飽きたくらいでやめなくてもいい
ここまで読んで、
「いや、やっぱり違う曲は弾きたい」
「好きな曲なら弾きたい」
「練習のやり方を変えればまだやりたい」
と思ったなら、
私は、
まだやればいいと思います。
曲を変える。
複数曲を並行する。
基礎練習を減らす。
休む。
先生に相談する。
レッスンを変える。
自由に弾く。
まだ、
ピアノを弾きたい。
という気持ちがあるなら、
飽きたこと自体は、
ピアノをやめる理由にしなくてもいい。
でも、もうピアノを弾きたいと思わないなら
反対に、
ここまでいろいろ考えても、
別の曲も弾きたくない。
自由に弾いていいと言われても興味がない。
一か月休んでも、
また弾きたいとは思わない。
別のことがしたい。
だったら、
私は、
「どうすればピアノへのモチベーションを戻せるか」
を探し続けなくてもいいと思っています。
もう、
答えが出ている可能性があります。
ピアノに飽きた。
そう思うなら、
それでいい。
昔は好きだった。
でも、
今は違う。
そんな趣味もあります。
問題なのは、
飽きたことではなく、
もうしたくないのに、「しなきゃ」だけで何年も続けること
かもしれません。
もし、
「もうピアノをやめたい」
まで気持ちが進んでいるなら、
次は、
本当に辞めるのか。
辞めるなら、
その後どうするのか。
そこを考えてもいいと思います。

ピアノに飽きた人によくある疑問
ピアノに飽きるのは普通ですか?
同じ曲や同じ練習を長く続けていれば、
飽きることはあると思います。
大事なのは、
曲に飽きたのか、
練習に飽きたのか、
ピアノそのものに飽きたのかを分けることだと思います。
飽きた曲は途中でやめてもいい?
趣味で自由に弾いている曲なら、
私は別の曲へ行ってもいいと思います。
発表会などで必要な曲なら、
曲を変えるのではなく、
練習方法を変えてみる方が現実的です。
何曲も同時に練習していい?
いいと思います。
本命曲。
簡単に弾ける好きな曲。
新しく触る曲。
のように役割を分けると、
同じ曲だけを延々弾くより続けやすい人もいると思います。
ピアノに飽きたら一度休んでもいい?
私はいいと思います。
休んで、
また弾きたくなったら戻ればいい。
戻りたいと思わなかったら、
そのとき改めてピアノを続けたいのか考えればいいと思います。
一度やめると下手になりますか?
長く弾かなければ、
以前と同じようにすぐ弾けないことはあると思います。
でも、
また弾きたくなったなら、
そこから再開すればいい。
下手になるのが怖いという理由だけで、
したくないことを続ける必要はないと思います。
子どもが「ピアノ飽きた」と言っています。辞めさせた方がいい?
まず、
何に飽きたのかを聞いてみてもいいと思います。
曲。
教本。
先生。
毎日の練習。
それともピアノ自体。
原因によって、
曲を変えるだけでいい場合もあれば、
休む方がいい場合もあります。
飽きたのはピアノに向いていないから?
飽きたというだけでは、
分からないと思います。
好きな曲ならまだ弾きたいのであれば、
ピアノではなく今の練習方法に飽きている可能性があります。
もうピアノを弾きたいと思わないなら辞めてもいい?
私はいいと思います。
まだ弾きたいなら続ける。
もう弾きたいと思わないなら、
やめることを考える。
どちらかを無理に正解にする必要はないと思います。
まとめ|「ピアノに飽きた」の中身を一回分けてみる
ピアノに飽きた。
そう思ったら、
まず、
何に飽きたのかを見てみる。
今の一曲なのか。
毎日の練習なのか。
先生の課題なのか。
上達しないことなのか。
それとも、
ピアノそのものなのか。
今の曲だけ嫌なら、
別の曲を弾く。
一曲だけがしんどいなら、
何曲か並行する。
基礎練習に飽きたなら、
曲の中で練習する。
発表会曲なら、
練習の角度を変える。
先生の課題だけが嫌なら、
レッスンとの付き合い方を考える。
疲れたなら、
一回休む。
そして、
全部変えても、
まだ弾きたい。
なら、
ピアノを続ければいいと思います。
でも、
何を変えても、
もう別にピアノを弾きたいと思わない。
だったら、
それも答えです。
私は、
「飽きた」という気持ちを、
必ず克服しなければならないものだとは思っていません。
昔はしたかった。
今はしたくない。
それで終わるものだってあります。
まだしたいなら、やる。
もうしたくないなら、やめることを考える。
その間に、
「ここまで続けたから」
「せっかく買ったから」
「飽きた人だと思われたくないから」
を入れすぎない。
ピアノを続けることより、
今の自分が本当に何をしたいのか。
私は、
そっちを大事にした方がいいと思っています。

